これは私が去年行ったヨーロッパでのファームステイ旅行で、立ち寄ったベルギーで撮ったもの。
この町には馬車に乗って市内を巡る、観光客向けのサービスがあって、広場にはその馬がいた。そしてそこに通りかかった散歩中のダックスフンド。
ダックスフンドは、馬を見るなり、釘付けになってしまって動けなくなっているようだった。飼い主がいくらリードを引っ張っても動こうとしない。それで馬の方も、小さな犬があんまり真っ直ぐ見つめてくるもので、無視できずに見つめ返している。
二匹はほんとうに長い間こうして見つめ合っていた。
ニ対の動物が、こんなにも真っ直ぐ、はたと、見つめ合うその空間はとても静かな空気が流れていて、周りの人間もその光景に足を止めて魅入ってしまった。あれはとても特別な時間だった。私は、その神々しいまでの光景に、(ああ、いまここにはふたつの魂がある)と感じた。
何が「魂」を感じさせる?瞳がそうさせるのだ。
これはベルギーでファームステイした時に、散歩中に出会ったロバ。ロバってすごく人懐こい動物なんです。こうして近くで動物の瞳を見つめると、気がつくのが「とても大きな目」だということ。
目が合うと、どきりとする。私を見て何を考えているのだろう。
フィンランドの牧場でファームステイしたとき、いずれお肉になってゆく牛を見て思ったのが、「この眼球はどこにいくのだろう?」ということだった。
このきれいな、ガラスのような物質の向こうに、君の「心」が繋がっているんだなぁ。ああ、あなたの身体を目の前にして、ここが一番あなたの心に近いところだ。「瞳」。あなたが殺されたら、この瞳はどこにいくんだろう?捨てられちゃうのかな。燃やされるのかな?どこで?どうやって?
魂が身体のどこに宿るかというと、瞳だと思う。
瞳を見ればわかる。みんな魂でみんなともだちなんだ。
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