はぁ、ついにわたしも載ってしまった、市民タイムスの裏面、「さわやかさん」に。地元企業の看板娘を掲載するコーナー。昔、家に新聞が届くたびに真っ先に妹とさわやかさんの顔にらくがきをした小学校時代。十数年のときを経ておまえがぐるぐるほっぺを書かれる時がきたぞ。
昔はさわやかさんといえばお見合い掲示板のような役割もあったという。しかし取材してくれた記者さんは、「なんか時代に合わない気もしますよねぇ。若い女性(しかも、独身)に限る、ってあたり、なんだかね、オジサン趣味っつーか。」と言ってたので、近いうちに「さわやかくん」なるものも登場しそうだ。時代、ねぇ。
さて今朝このコーナーに掲載され、堂々と「若い女性」とタグ付けられたような気持ちである。しかし同時に、「5年後にはおまえはもはや、さわやかさんではない」とも言われている気がしてソワソワ、しなくもない。
そう、見慣れた自分の名前の横に書かれた「26歳」という文字面を見て気が付いたのは、自分が26歳であることの裏にはぴったりと「まもなく26歳でなくなる」という焦燥感が張り付いているということなのであーる。“焦燥感”。今日もじわじわ、若さを無意味に消費しているこの感じ。同年代の子がみんな抱えているだろうこの気持ち。今日はこの気持ちについて深掘りしていきたい。
一般的に、女性にとって「年齢」にまとりつく焦り、というものは「結婚を済ませているかどうか」に大きく依る。「ああ、あたし、24歳なのに、何も果たしてない!世界を変える生業を、なにも達成していないっ!ジャンヌ・ダルクは12歳で神の声を聞き、弱冠17で国を救ったというのに、私はぁ!!」と焦る人はあんまり見ない。
でも、焦るったって、、彼女たちは本当に「結婚したい」と思っているのか?本心やいかに。
で、インタビュー。↓
(ゆう・美容師・24歳)
◯こんにちはゆうちゃん。結婚したいという気持ちはある?
♡う〜ん、あるよぉ!
◯なんで結婚したいの?
♡うーん、だってさぁ、周りで結婚してる人がいると、いいなぁって思うよ!私も早く結婚したいなぁ、って気がしてくるよ。
◯それは、焦り?本心?本当に結婚そのものに憧れがあるの?
♡まあ、やっぱり、どうしても人の目はあるよねぇ。「まだ結婚してないの?」って、いちいち思われるのもメンドーというか。取り残されたらどうしようって恐怖も、あるしぃ。
◯強迫観念っぽい感じ?
♡てゆーか、一人でいても特にやることないしね。
◯結婚っていうきっかけがほしい?
♡うーん、よくわかんない、自分でも。でもさ、結婚したくない理由も特にないんだよ。
(しの・管理栄養士・26歳)
◯こんちは。
□やっほ!私実家暮らしなんだけど、最近、母がうるさくて。「あ〜、しのちゃんは結婚まだかなぁ。どーしよ!もう、26にもなって、彼氏もいない。このままずっと結婚できなかったらどーしよ!!あーあ、母ちゃんも、孫の顔が見たいなぁ。」って、ぐちぐち言ってきてさぁ。
◯そんなロコツに?
□うん、まあ母としても、孫の顔が見たい、というより、やっぱり私に「フツーであってほしい」って気持ちが大きいみたいだね。ママ友の間で比べても、焦りみたいなのがあるんだと思う。
◯それはつらいね、呪縛だねぇ。
□私も今は結婚、とか、恋愛、って気にぜんぜんなってないからさ。気にしないでおこうって思うんだけど。横で言われると、「あたしこのままじゃいけないのかも」って思えてきてさ。
◯いっそ結婚しちゃったらお母さんも何も言わなくなるかもね。
□…いや、違うんだよ。もし結婚したらね、その後は、子どもはまだかなぁ〜!ってあのひと絶対言うんだよ。一人目が生まれたら、二人目はまだかなぁ〜!って。年収、子どもの学力、進路、やっぱり、母の要求はたぶん止まらない。キリがないんだよ。
◯うーむ。
□逃れられないからさ、私ができることは唯一、母と離れていることだね。
◯切ないね。
□まあ、母の呪縛ぬきにしても、やっぱり焦りはあるよね。周りもどんどん結婚していくし。わたしはこのまま一生独身かも!!って、怖くなって眠れない日がたまにあるよ。
◯そうですか…
結婚するメリットは、結婚相手を探さなくてよくなることです。
そう言ったのは2ちゃんねる創設者の西村ひろゆき。ある意味、というかかなり的を得ているように思う。
まあこれ以上、年齢や結婚に関して私が思うことは特にない。私の言いたいことはひろゆきが一言で言ってくれている。
しかし私が怒りを感じるのは、年齢を重ねるごとに「呪い」が増えてゆく社会の空気である。そしてそれに伴って誰かの行動が制限されることである。ただ単に無駄だし、もったいない。人生のあらゆる選択が「意思」でなされるべきだと思う。だって嫌じゃん、「焦り」とか、「不安」とかいう気持ちって。無駄じゃん。
ほっといても誰でも26歳になるんだし、だれでも52歳になるんだし。焦ったところでなにかにあらがえるというのか。私は何したって26歳に間違いはなく、私がこれから何をやるかでしか私を変えることはできない。「もういい歳なんだから、」という人には、「ばーか、しらねーよ」といえばいい。それが強さというもの、、、なのかなぁ?
(完)
ところで余談。今日、来週開かれる演劇のチケットを買いに行ったところ、受付の人にこう案内された。
「18歳以下の方はA席3,000円となります、学生証のご提示をお願いします。」
「えっ」
「……あ、高校生の方で、よろしいですよね?」
「あ、いえ…」
いえ、だよ!!ぜんぜん!!!
あーあ、これもこれで、なんだかなぁ〜。昨日鏡で見た私は、ちゃんと26歳だったはずなのにナァ。強さ以前に色気がないらしい。チロリロリン
結婚して今年で3年目ですが恋愛感情自体が人間の脳の勘違いから起こるよく分からない現象ですし、ひろゆきの言葉はなんとなく理解できます。
僕は結婚は「縁」でしかないと思ってるんで、女性は若いうちに結婚すべき的風潮はもういい加減なくなるべきだと思います。(とゆーか、今現在は生き方の多様性が認められてそういう風潮も徐々に減ってきている気はしますが)
結婚とはあまり関係ないですがFukiさん個人の恋愛話とかも読んでみたいです(^^)
naokiさん
恋愛は人間の脳の勘違いであるとは私も思います笑
ホルモンすね。結婚は縁ですか。なるほど。
私の恋愛は残念ながらたいした話はありませんw
とっても共感です。
社会や世間からの、年齢ごとの「呪い」ってありますよね。
私は世間一般からすれば、結婚している年齢なので、「結婚してるの?」をすっ飛ばされて「子どもさんはいくつ?」とよく聞かれます。
最初は結婚すらしていない自分が恥ずかしいことのように思え、縮こまる気持ちでいました。
焦りや不安を感じていましたが、今は動じなくなりました笑
よく考えたら私は子どもを欲しいと思っていないし、結婚もしたいかどうか分からない状態だから。
今は堂々と「独身です」と答えています。笑
らまさん
いつもコメントありがとうございます!
ふとした質問、ふとした言葉がだれかの呪いになり得るから怖いところですね。
逆に、らまさんのそう堂々と宣言する姿も、ちゃんと誰かの勇気になっているんだと思いますよ。
お互いをどう思うかはまったくの自由ですが、一言でいってしまうと、「干渉するな」ということですね笑
それぞれの人生、それぞれの思うままに使っていきたいものです。